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「テレビ報道の裏側と2011年の日本」(講演内容要約)

「テレビ報道の裏側と2011年の日本」(講演内容要約)

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「テレビ報道の裏側と2011年の日本」(講演内容要約)
■講師プロフィール
一色 清 様 (いっしき・きよし)
朝日新聞編集委員
テレビ朝日「報道ステーション」コメンテーター
WEBRONZA(ウェブロンザ)編集長
■略 歴
1956年 生まれ。愛媛県松山市出身。
東京大学 法学部卒業。
1978年 朝日新聞社入社。福島支局、成田支局を経て
1983年、東京本社経済部。証券、農林水産、エネルギー、自動車、貿易、大蔵などを担当。
1994年 雑誌AERAに参加。
2000年から2003年までAERA編集長。
その後、朝日新聞編集委員、WEBRONZA編集長
学生時代に始めたアイスホッケーを、現在も続けるスポーツマン。
野球は阪神タイガースファン。

1.報道ステーションの作り方

① 私の一日(月~木)
② コメントの作り方
11:00
 40名程度の論説委員の会(1時間程度)にオブザーバー出席
 新聞記者等の専門家集団が議論する会に出席し、世の中の動きと論点を把握する。
 その後、人に会ったり、資料を読んだりの時間となる。
16:00
 本日のメニュー(本日の報道ステーション)
 その日のニュースの取材
18:00
 テレビ局に移動
19:00
 会議(段取り)
 20分程度打合せし自分の部屋に移動、スタイリストが準備した服装(服・靴下・靴等)に整え、メイクとなる。
19:40
 コメントを文字にする(パソコン)
 文字にすることで自分の考えを整理、記憶し、リスクを避ける。
 50%は台本、50%はアドリブである。自分のコメント等を当番のデスクに説明し、デスクが古館さんの楽屋に持って行く。
20:20
 デスクが、コメントを古館さんに知らせる
 古館さんと本番まで顔を合わせることはない。
 台本どおりで打合せがあると面白くない、生のままが良いという考え方が「ニュースステーション」依頼、定着しているようだ。
 従って、予定していたことと変わることが大分有り、活字の世界で生きてきた私には、ハラハラ、どきどき....大分慣れましたが。
 (古館さんは、子どもの頃から人の前でしゃべることが大好きであったようで、一緒に仕事をすると大変な思いをすることがある。)
20:40
 スタジオへ(21:45スタンバイ→21:54番組スタート)

 

2.テレビ報道の特徴

① 生放送の強さと(誤り)怖さと弱さ
 生放送はリアルタイムで視聴者に伝わる。
 活字にすると何でもないことが、現場からの中継では、リアルでわくわくする尋常感を視聴者に伝え、視聴率が上がる。
 反面、誤りがあると、番組内で訂正できないといけない怖さがある。しかし、活字と違って話し言葉に救われることもある。
② 絵になるニュースへの偏り
 テレビでは、いい絵があるかどうかが大変重要なファクタとなるが、新聞では、社会の中でそのニュースが重要かの価値判断により、
 一面トップが決定される。
 (絵になるニュースには、昨年の夏の猛暑映像・霧島の噴火等の迫力ある映像等、経済のニュースは絵にならないが、新聞には重要
 なニュースである。影像の力を軽く見てはいけない。ときには、政治生命を失う政治家が出たり、政治をも大きく変えることがある。)
③ 視聴率へのこだわり(番組の視聴率は13%)
 テレビの世界では視聴率のこだわりが強く、雑誌等は発行部数となるが、視聴者は何を求めているのか、視聴率によって世の中の
 空気が見える(読める)。
 9月の民主党代表選までは視聴率がとれたが、菅首相が番組に生出演したときの視聴率は6.9%、他に視聴率が上がらない要因が
 あったとしても...。しかし、サッカーの日韓戦が延長の末、勝利の後日に編集して放映すると、視聴率19.5%となった。
 政治では視聴率がなかなか取れない....チャンネルを変えられる。しかし、テレビとしてのメディアも今、長い目で見ると悩ましい
 時期に入っていると思われる。
 動画の配信・インターネット系のメディアも市民権(ニコニコ生放送等)を得つつある。
 活字メディアではお互いが融合して、不得意を補完し合い、得意分野を伸ばしているようです。

 

3.日本が置かれている大状況

  戦後45年を一つの秩序で持って行われて来たが、今、政治と経済の大問題を抱え、次の秩序が生まれるまでの変革期(過渡期)と
言えるのではないか。未だ次の秩序が見えて来ない中で、日本が最も大きな変化の波を受けている状況だろうと思われる。
① 90年と96年を境にする複合変革期
 90年を堺に世界の秩序が変わっています。
 90年は、東西冷戦とバブルの崩壊によりグローバル化が始まり、世界のマーケットが広がり新興国が生まれ、資産デフレが起こり、
 右肩上がりの社会が続くという幻想に気づき、マインドの変化が起こった。
 96年はインターネット元年(95年にWindows95の発売)と言える。もののコミュニケーション内容が変わり、メディアも変化を求められ
 ています。インターネットは中抜きで卸が不要.....。テレビのメディアもいらない、情報源と消費者があれば良い.....。
 組長が居て住民が居れば議会はいらない等。そして、コスト削減で価格が下がるデフレ現象。15歳~65歳(生産年齢人口)が減少
 に転じた境目で、大きな構造的変化が起こった。(日本において、この時期に大騒ぎが必要だったのではないか.....。)
 デフレが避けられない人口構成であり、中国も2015年頃から人口減少が始まり、10%成長が鈍化して、2030年ちょっと前頃に日本
 が経験(失敗)したデフレ・縮小構造となります。
② 既存秩序の崩壊と見えない着地点
 90年からの20年間に権威・権力が崩れる。(自民党政権の崩壊、1997年の大蔵省が一時的に崩壊し財務省に、大阪地検の置かれ
 ている立場もこの流か...。メディアも力を持っていたものが崩れているものの内に入っているのか...。)
 そして、新々興国が現れる。スピードが非常に速く、次に来るアフリカが発展して来ると食料危機問題(食料不足と高騰)が出て来ま
 す。
 大きな変革期が続き、日本は大きな影響を請けているが、まだ着地点は見えてこない。
 日本はいつまで足踏みを続けるのか、うんざりと思っている国民は多い。

 

4.手詰まりの政治

① 森政権か小渕政権か
菅政権は小渕政権か、森政権か、どちらに似ているのか。
(1998年自民党総裁選挙で、田中真紀子氏が小渕恵三・梶山静六・小泉純一郎の3氏を「凡人・軍人・変人」と言った.....
森喜朗氏を蜃気楼。尚、「ニューヨーク・タイムズ」紙は、小渕恵三総裁を「冷めたピザ」と評した。)
小渕政権は1998~2000年3月までの2年弱で、当初は人気がなかったが、人柄が誠実でハッキリとした政策(公共工事、ITバブル)で、
尻上がりによかった政権。
森政権は2000年4月から1年で、転がり込んできた政権と言われ、ハワイでのえひめ丸沈没事件のときゴルフをしていて知らせを
受けて2ホール廻ったこと、神の国発言、4月に東京都議会選挙が控えていたこと等.....小泉純一郎という救世主が現れる。)
菅政権も国債格下げを「そういうことに疎いもんで」の失言(がっかりする発言)、4月に統一地方選挙が控えている事など。
② 五つの可能性
菅政権はこのまま長く続くのか、連立で続くか(公明党と組むしかないが、公明党にとって効果があるか.....
4月の地方統一選挙が済むまで連立はないと思われる。)社民党+2・3名の場合は予算が通るかどうか、予算関連法案が通らない
と大混乱が起きるが、自分が辞めるから通してくれ、連立はしないが予算関連法案に賛成(→管政権は生き延びる。)、
内閣総辞職、解散総選挙等。
③ 行方を左右する支持率
支持率が最大のポイントであり、世論調査は「ポリティックスの究め」と言え、この2・3ケ月は今の状態で推移する。
(Politics:政治・政策・政略・政治問題・政治学・政治的駆け引き)

 

5.経済の二つの大課題

① TPP(環太平洋経済連携協定)
基本的には自由貿易の方が保護貿易より良く、それぞれの国の得意分野を伸ばし、補完し合う事が大事である。
・自由貿易の現状
世界の経済情勢は、短期的には悪くないが、不安材料は資源の高騰、食料の高騰とヨーロッパ経済である。
アメリカ経済が少し上向き、中国経済のバブル崩壊・減速も見えない、プラスの方が勝っている状況である。
WTO(世界貿易機関)からFTA(自由貿易協定)とかEPA(経済連携協定)で2国間・3国間で自由貿易協定が進み、
日本が取り残されている現状。
(経済の繋がりが強いと戦争はない。アメリカと中国の戦争はないが、冷戦時代にロシアとは経済の繋がりが薄かったので、
戦争の危険性は大いにあった。)
・農業の自由化の歴史と失敗
農地改革以来の変革ができていない。(地主・小作の戦前の関係を意識し、大規模農場での生産性向上が進まない…..小規模農家、
農業人口は260万人で8兆円、ホンダは、16万人で8兆5千億円⇒従って、半分以下の農業人口で 生産性を上げないと産業とは
言えない農業である。)
今、新規農業従事者は65歳以上のサラリーマン退職者、郷里に帰り農家を継ぐ、補助金の支出は活きていない。若い農業従事者に
補助金が必要ではないか。
現在、農業従事者の平均年齢66歳で兼業農家が豊で、専業農家は貧しい等の歪が発生している。従って、農業規模を拡大し生産性
を上げ、強い農業・輸出産業への転換が必要である。中国の農業は決して強くない。
(耕地面積は日本の3分の1で、技術力と政治力で転換はできる。世界の食料価格は、今から上昇します。)
選挙に勝てないので今までやってこなかったが、自分を捨て政治的に強い意識を持ってやれるかどうか。
② 社会保障と税の一体改革
・消費税の導入は、やらなければならないことは解っている
今のままでは、国際発行は限度 (発行の95%は日本の法人・個人が購入の現状であり、借金は900兆円を超え、国債の暴落が起こり、
円の暴落が起こり、法人・個人が国債を買えなくなり、他国に買ってもらうために長期期金利が上がり、破局が来る可能性が非常に高
い。
IMF(国際通貨基金)による財政再建。
(GHQ以来の第2の占領と言ってもおかしくない。ここまで言っても、政治家は目覚めないのか。)
・デフレの一因となるが、大変さがみんなに伝わらない。
 毎年、社会保証費が1兆円づつ増え、カバーする方法がなく、デフレの一因となるが、国民には伝わらない。
(戦艦大和の話⇒日本は何の為に死にに行くのか、破れて目覚める以外にない。)
・統一地方選後の2カ月が勝負
・国会の定数削減と公務員の人件費削減どこまで政治家が目覚め、国民の嫌がる政策を実行することができるか。

 

6.まとめ

今まで日本は自ら切り開いてきたが.......。
① 新しい国の姿が遠くにでも見えるかどうか
2012年が世界的に大きな変わり目となります。
アメリカ・中国・ロシア・韓国・北朝鮮等の国々のトップが交代する可能性(選挙の時期等)があり、新しい秩序の姿が見えて来ると
言う人が多くいます。
(来年に注目!)
② 混迷続けば二度目の占領へ
目覚めないのなら、破れて目覚める。(国家財政・経済の破綻→新しい世界が見えて来る。)

~ 終わり ~

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